プロに学ぶ!投手球速アップの方法

工藤選手などのプロ野球選手の球速アップの方法を取り入れてスピードが15キロアップしました。

投手の球速アップのトレーニング方法

工藤公康の野球のススメ 球速アップPART1】

三上:さぁ、工藤さんに野球上達のポイントを教えていただく、野球のススメ。
今回工藤さんテーマはなんでしょう?


工藤:えー、今回はですね。球速アップ。これなんですね。


三上:お!速いボールを投げたいっていうのはピッチャーの永遠のテーマですからね。


工藤:そうですよね。僕はですね、入った頃ってまだ130キロ台しかでなかったんですよ。


三上:あ、高卒で入団して、最初は?


工藤:はい。なので、こっからまぁね、一杯練習して、で最高が149キロ出るようになったんですね。


三上:じゃあプロに入って10キロ以上速くなってるってことですか?


工藤:そうなんですよ。それをですね、今回は皆さんにあの、ちょっとですね、説明をしたいというか、トレーニングとしてちょっとまぁ参考になったらいいなという風に思います。しかりちゃんとしたトレーニングをすれば、三上くんといえども、5キロや10キロスピードを上げるということはそんなに難しいことではない。


三上:本当ですか?


工藤:そうです。

 

N:ということで、今回のテーマは工藤流、球速アップトレーニング!プロの世界でも大谷翔平投手を始め、球速150キロを超えるピッチャーたちが活躍しています。速いボールが投げられるということは、ピッチャーにとっての大きな武器。さらに球速がアップすることで、これまで100%の力で投げていたボールが、90%から80%の力でも投げられるようになり、疲労によるケガのリスクを減らすことにもつながるんです。そこでまずは、トレーニングの前に私、三上の球速をチェック。

 

三上:はい、じゃあいきまーす


工藤:お願いします


三上:お願いします。

 

N:一球目は102キロ。2球目、3球目は97キロと102キロ。

 

工藤:まぁ大体三上くんの球速っていうのは97から100ちょっと出てますよね。はい。

 

N:3球投げた球速は平均でおよそ100キロ。
工藤流球速アップには一体どのようなトレーニングが必要なのでしょうか。

 

三上:さぁ工藤さん、速い球投げたいんですが、何を意識したらいいのでしょう。


工藤:そうですねぇ、まぁフォームの中にいくつは速い球を投げるポイントっていうのがあるんですよ。


三上:ほ~う。


工藤:それはですね、3つあります。3つ。いいですか?


三上:はい。


工藤:はい、出します。この3つです。体重移動、遠心力、そして最後は、てこの原理。この3つのポイントを意識して投げるっていうのが重要なんですよ。

 

N:工藤流球速アップ、3つのポイント。今回は1つ目のポイント。体重移動を意識したトレーニングを教えていただきます。

 

三上:体重移動ということですが、どういったことをすればいいんですか?


工藤:体重移動は基本は何かっていいますと、例えば右足に乗っているものを左足に乗り換える。そうですよね?


三上:重心が変わるわけですか


工藤:重心の位置が変わることを体重移動って言うんですが、それと一緒にピッチャーっていうのは、位置も一緒に移動するわけですよ。


三上:身体が前にいくわけですよね。


工藤:そう。というのは、その体重移動を最終的には左足に乗って投げるのに、位置が移動するのをいかに速くいくか。


三上:ほぅ~。速く、というのがポイントなんですか。


工藤:例えば考えて見てください。130キロのボールを投げるピッチャー。体重移動があまり上手くありません。っていうピッチャーがこの位置をいくスピードが10キロ速くなりました。そしたら、スピードは何キロになります?


三上:さらに10キロプラス?


工藤:そうですね。


三上:140キロ?


工藤:はい、そういうことなんですよ。


三上:体重移動のスピードが球速につながるんですね?


工藤:そうですね。

 

N:工藤さんによると、軸足から踏み出す足への体重移動。この移動スピードをはやくすることが、球速アップにつながるというのです。それでは実際に、工藤流球速アップトレーニングに挑戦。と、ここで、工藤さんがトレーニングに最適なあるモノを用意。

 

工藤:まぁこんなモノを使うんですよ。


三上:はい・・・


工藤:これね、実は自転車のチューブです。

 

三上:はい。

 

N:工藤さんが用意したのは、自転車のタイヤチューブ

 

三上:これを野球の練習に使うんですか?


工藤:そうです。これの使い方っていうのは、まぁ1個だけってわけじゃなくていくつか繋げます。


三上:はい。


工藤:これをね。


三上:長くして・・・?


工藤:実際にやってもらうときには繋げたやつを使ってもらうんですけど・・・

 

N:まず、6本のチューブを1本に繋げ、引っ張る力を強くするため、2つ折りにします。そして、チューブを腰に巻き、キャッチャーと反対方向に引っ張る。これが基本姿勢。

 

工藤:で、この状態で足を上げて、小さくでいいです。小さくでいいです。


三上:はい。


工藤:耐えられるように足を上げて


三上:え?これかなり難しいですね。


工藤:で、前に踏み出す。


三上:踏み出していいんですか?


工藤:はい。もっとはやく。


三上:あ、なるほど。ここが体重移動なんですね。


工藤:はい、もっともっともっともっと。


三上:あ~結構・・・


工藤:もっと!えーっと注意事項1ついいます。はいいいですか。投げる時って、ピッチャーってね必ず足を前につきますよね?つま先が前。キャッチャーの方に対して、絶対前に向かなきゃいけなくて、こう引っ張られるんで、耐えますよね?耐えてるところから足を上げて、グッと前に踏み出す。


三上:実際にもう本当に投球動作のこの動きをやるわけですね。


工藤:そうですね。


三上:もう一回お願いします。


工藤:ちょっと辛いですけど・・・。そうですね。


三上:よいしょー!


工藤:もっと早く!


三上:ここで体重を意識ですね?


工藤:移動するのを速く!はい、ドンドン前にいってください。前に。


三上:前に・・・


工藤:蹴って!右足で蹴って!足は?つま先はキャッチャーの方むいて。はい、もっともっと!」


三上:よいしょー


工藤:はい、もっともっとー!


三上:足が、パンパンですもう。


工藤:はい、もっともっとー!はい、いいでしょう。


三上:かなり、足に負荷がかかります・・・


工藤:そうそうそうそう。あのね、あの不思議なことに、ランニングしてると前が張ったり色々張ったりするんですけれどもこの練習をすると、必ず内側、もう内側、内転筋とかね、で、お尻とか後ろのハムストリングとか、もうこういう所が、張るんですよ。あ、うわーって張ってきたなっていう感じになったら、あ、しっかり使えてるんだなっていう風に思って貰っても構わないと思います。

 

N:最も重要なことは素早く繰り返し体重移動を身体に覚えこませること。このとき、踏み出す足のつま先をキャッチャー方向に向けることを忘れずに。下半身の内転筋、大臀筋ハムストリングスなどが鍛えられるこのトレーニング。軸足から踏み出す足への体重移動が、より早く、強くなることで球速アップにつながっていくのです。

 

三上:これでれくらい練習するときには何回やったら、とかあるんですか?


工藤:例えば15回とか20回とかそのくらいやって、まぁ大体1イニングで19から20球じゃないですか。


三上:はい、ああなるほど。


工藤:だからそれを自分でセット数でわけて練習してくれてもかまいません。それか、5球10球くらいで、ああきました~ってなるんだったら、最初はその位でやめてくれてもかまいません。

 

N:はじめは、1セット5回から10回。筋肉が張る程度に。慣れてきたら15回から20回を目処に、セット数を徐々に増やしていってください。次回の野球のススメは・・・

 

工藤:2つ目のポイント、遠心力。この軸をまっすぐにした状態で、ポン。


三上:わわわ・・・

 

N:工藤流球速アップトレーニング第2弾。

 

三上:これが遠心力なんですね。


工藤:はい

 

N:そして、皆さんのリクエストに答え、野球のススメが待望の書籍化!これまでの放送をまとめて収録した90分を超える豪華DVDつき。野球上達のヒントが満載です。